神輿担ぎのトレーニング法について

私が開発した一人でできる神輿担ぎのトレーニング法について解説します。

目次

 

 

結論

神輿を担ぐ機会が少ない人は、木製のアタッチメントを作成し、ジムのスミスマシンでトレーニングするのが効果的です。

この記事を書いた経緯

神輿の担ぎを強化したいが、頻繁に祭りに参加することもできない状況で、一人で効果的なトレーニングができないか模索していました。

そもそも神輿の担ぎを強化したいと考えてネット検索する人がいるかどうかわかりませんが、もし同じような思いの人がいれば、お役に立てるかもしれないと思い記事を書いてみることにしました。

私の神輿経歴

20代半ばで知人に誘われ地域の神輿に参加したのが始まりでした。何度か参加しているうちにハマってしまい、近隣の祭りや練習会などにも参加していました。

数年後地方に転勤になり、そこは神輿の盛んな地域ではなく、まともに担げるのは年に1回程度になってしまいました。

年に1回くらいでは肩も体の状態も神輿仕様にならないため、まともに担げないことが予想されるため何とか一人でトレーニングしたいと思い、今回のトレーニング法の開発に至ります。

既存の神輿の練習法について

実際の神輿を担ぐこと以上のトレーニングはありませんので、シーズン中は祭りに参加したり、練習会に参加することがベストです。しかしながら、忙しかったり、人脈がなかったり、神輿が盛んな地域ではなかったりすると、神輿を担ぐ機会が減りますので、実際に担ぐ以外の代替法を皆さんいろいろ考えられているかと思います。YouTubeやブログなどを検索してみると皆さん色々と工夫して練習されているようです。

私の場合・一人でできる・広い場所がなくてもできる ということが条件でしたのでなかなかまねできるものがありませんでした。

角材の両端に重りを下げて担ぐという方法をブログで見つけて、一人でやるにはよさそうだったのですが、この方法は実践したことがありません。気軽にジムに行けない方にはよい方法だと思います。

私が試してみた方法と問題点

・柱に肩を押し付ける

→肩の表層の強化にはつながります。シーズン初めの方表層の痛さ軽減には多少意味があるかもしれません。荷重があまりかからないし、増やすことができないので、ある程度やるとトレーニング効果が頭打ちになります。

・梁を担ぐ

→台に乗って梁を担ぎ、肩に負荷を与えます。柱への押し付けより脚力をダイレクトに肩に伝えられるのですが、トレーニングとしてはいまいちでした。たとえるなら神輿の高さがかなり下がっているところで担いでるような感じになってしまします。

ウエイトトレーニングによる神輿担ぎ力強化

まずトレーニングといえばジムということで、実際に神輿のシーズン前にはウエイトトレーニングされる方もいるかと思います。基礎的な体力、筋力の向上には役立ちますが、神輿を担ぐ力の強化という意味では間接的なアプローチになってしまいがちです。(神輿をある程度担げる環境にある人が行うトレーニングには大きな意味がありますが、そうでない方は神輿を担ぐための力の使い方を鍛えないとあまり役に立たないです。)

・スクワット、デッドリフト

脚部、体幹の強化につながります。基本両側の荷重であるため、片側荷重の直接的な強化にはつながりにくいです。

僧帽筋のトレーニング(シュラッグ)

肩にある筋肉を直接強化する種目ですが、ほぼ意味ない気がします。

・カーフレイズマシン

 

片側ではありますが、肩に垂直方向に荷重がかかるため、神輿を担ぐための筋肉が強化される種目です。パッドがあるため、表層の強化につながらないことと、両側であるため、片側の方に荷重をかけた時に動員される筋に刺激が入らないという問題があります。

カーフレイズマシンを何とか片方の肩で担ぎ、パッドと肩の間に木材を入れることができれば、完璧なトレーニングになりそうです。やったことはありませんが。

私自身このマシンで鍛えていたことがあり、感覚的に担ぐことの強化につながりそうな感じはありました。肩表面も鍛えたかったので、パッド前部の金属の部分を肩にあてると結構いい感じに刺激が入りますが、かなり前傾するため、高重量のトレーニングには不向きでした。

上腕二頭筋、広背筋

担ぎ上げるのに直接必要ではありませんが、神輿棒を保持するの必要な筋肉です。

・ふくらはぎ

ふくらはぎの筋肉は強力なため、高重量を上げない場合は筋力はそれほど必要ない可能性が高いですが、筋持久力は絶対必要です。

自作アタッチメント使用したスミスマシン神輿トレーニン

スミスマシンを片方の肩で担ぐトレーニングを試したことがある人は案外いるかもしれません。やってみるとわかるのですが、シャフトが細く硬いので、痛すぎて重量を上げたトレーニングはほぼ不可能です。(長期間気合を入れて肩を順応させれば行けるかもしれません)

そこでシャフトと肩の間に木材を入れればいい感じになるのではと思い、2×4材にシャフトを固定する溝を掘り、アタッチメントを作成してみました。

写真では木材を直接シャフトにあてていますが、実際に使用する際には、木とシャフトの間にタオルを入れると、木がシャフトに固定されるので使いやすいですし、シャフトを汚すこともありません。

木をシャフトとの間に入れることで、神輿を担ぐ感覚に限りなく近づきます。

重量をしっかりかけることができるため、担ぐための気力をバランスよく鍛えることができます。また、肩上部表層の強化もできます。(長時間トレーニングするとタコができます)

私が利用しているジムのフリーウェイトコーナーは30分制限のため20分~25分程度トレーニングしていました。祭りの1か月くらい前から週5くらいの頻度で行うとかなり体幹や肩表層が強化されました。トレーニング開始時は60㎏ほどでも結構きつい感じがしましたが、最終的には両肩とも120KGで担いでステップを刻むことができるようになりました。

普段たいして運動しておらず、体格も細いためそんなに高重量は上げられませんが、このくらいの重量でもしっかり神輿を担いで上下させられます。

重量を上げていくとボトルネックになりやすい部位は、肩表面の刺激耐性、片側に重量がかかったときに姿勢を保持するために働く反対側の脊柱起立筋群だと感じます。この二つの要素は神輿を担ぐ動作以外では鍛えにくいので、スミスマシンを使ったトレーニングは非常に効果的です。

スミスマシン神輿トレーニングの問題点

・ジムに行く必要がある。

・ジムで少し恥ずかしいかも?

・神輿のトレーニングとしてはある程度の時間を確保したいところですが、長時間器具を占有すると迷惑になるかもしれませんので、ジムルールや常識の範囲内で行う必要がある。

・アタッチメント作成の手間がかかる。

・実際の神輿の挙動とは異なる

→実際の神輿は多人数で担ぐため棒が勝手に動きます。棒の重量は常に変化します。横揺れ、ねじれなど、スミスマシンでは再現されない負荷がかかります。

アタッチメント作成方法

私はコーナンで材料を買い、コーナンDIYコーナーで作りました。工具を持っていないので。

ホームセンターで売っている2×4材を加工して作成します。

長さは25㎝で切りました。

溝の寸法は深さ2㎝、幅3cm。

シャフトの太さが28~29mmほどなので幅はそれより少し大きめに。

溝は丸鋸で深さが2センチになるように刃を出して、溝を掘りたい部分を何度も切り掘りました。あまりきれいに仕上がりませんが、使用上問題ありませんでした。

最後にやすりで回りを削って完成です。